Newsお知らせ
西暦 2017 年 12 月から西暦 2021 年 3 月の間に尿路上皮がんの診断で、産業医科大学病院泌尿器科にてキイトルーダ®療法を行った患者さんへのお知らせ
~尿路上皮がんの治療成績を検討する研究において、診療録を使用する事のお願い~
当院では、以下の臨床研究を実施しております。この研究は、通常の診療で得られた過去
の情報の記録に基づき実施する研究です。免疫チェックポイント阻害薬であるキイトルー
ダ®(ペムブロリズマブ)療法を行った尿路上皮がん患者さんを対象としています。このよ
うな研究は、「人を対象とする医学系研究に関する倫理指針(西暦 2014 年 12 月 22 日制定
西暦 2017 年 2 月 28 日一部改正)」により、対象となる患者さんのお一人おひとりから直接
同意を得るのではなく、研究内容の情報を公開するとともに、参加拒否の機会を保障するこ
ととされています。この研究に関するお問い合わせ、また、ご自身の診療情報が利用される
ことを了解されない場合は、以下の問い合わせ先にご連絡ください。利用の拒否を申し出ら
れても何ら不利益を被ることはありません。また、患者さんご自身がこの研究に該当するか
どうかわからない場合も、問い合わせください。
1.研究課題名
進行性尿路上皮癌に対するペムブロリズマブ療法の予後予測因子についての後ろ向
き観察研究
2.研究期間
西暦 2021 年 6 月 8 日~西暦 2024 年 5 月 31 日
3.研究機関
産業医科大学病院泌尿器科、産業医科大学若松病院泌尿器科
4.実施責任者
産業医科大学医学部泌尿器科学 講師 湊 晶規
5.研究の目的と意義
【目的】
この研究は国立病院機構九州がんセンター診療統括部泌尿器科 古林伸紀を研究
代表者とする多機関共同研究です(共同研究機関:産業医科大学、九州医療センター、
移性尿路上皮がんに対する薬物療法は一次治療としてはプラチナ製剤を含む化学療
法が標準治療ですが、二次治療以降は長年標準治療が存在していませんでした。しか
し、2017年12月より自己の免疫を調整してがん細胞を攻撃する免疫チェックポイン
ト阻害薬であるキイトルーダ®(ペムブロリズマブ)が「がん化学療法後に増悪した
根治切除不能な尿路上皮がん」に対して本邦で使用可能となりました。
キイトルーダ®(ペムブロリズマブ)は化学療法より高い治療効果が得られること
がわかっていますが、効果の得られる割合は低く、「どのような患者さんにより効果
が得られやすいのか」については未だはっきりわかっていません。そこで、キイトル
ーダ®(ペムブロリズマブ)の効果が得られやすい患者さんの背景因子を明らかにす
ることがこの研究の目的です。
【意義】
転移性尿路上皮がんに対するキイトルーダ®(ペムブロリズマブ)のより良い効
果を得るための予後予測因子を同定することができれば、治療選択の大きな一助
となります。
6.研究の方法
当科でキイトルーダ®(ペムブロリズマブ)療法を行った尿路上皮がん症例(対
象者)を電子カルテの記録から集計し、以下の情報を取得します。カルテからの情
報を元に疾患ごとの臨床像や治療成績を検討して九州がんセンターにて解析を行う
予定です。
[研究項目]
性別、年齢、身長、体重、喫煙歴、併存疾患、
パフォーマンスステイタス(日常の活動性の程度)、
病理診断結果、転移部位、抗がん剤治療歴、ペムブロリズマブ副作用、
CT・MRI・レントゲンによる治療効果、一般血液検査結果(末梢血算、血液生化
学的検査)、経過(全生存期間、無増悪生存期間)
7.個人情報の取り扱い
個人情報の公開は行いません。プライバシー確保のためにデータ解析に際して個
人情報は匿名化します。この研究に使用する臨床情報は匿名化の後に厳重に管理し
ます。臨床情報は研究終了報告日から 5 年を経過した日、または最終研究結果の報告
から 3 年を経過した日のいずれか遅い日まで保管した後に、適切に廃棄します。この研究は既存の情報を利用するため、対象者からインフォームドコンセントは必ずし
も必要ではありませんが、研究参加は自由意志自由意思に基づきます。研究への参加
に同意いただけない患者さんは、下記問い合わせにご連絡ください。研究対象から除
外させていただきます。
8.問い合わせ先
産業医科大学医学部泌尿器科学
〒807-8555
北九州市八幡西区医生ヶ丘 1-1
電話 093-691-7446 ファックス 093-603-8724
研究実施担当者:湊 晶規
9.その他
すでに治療が終了している患者さんを対象としており、経済的負担や謝礼はあり
ません。また、この研究の参加による直接的な利益はありません。この研究は一切の
利益相反はなく、産業医科大学利益相反委員会の承認を得ており、公正性を保ちます。