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上級医の視点から
先日は修練医のはじめての全国学会発表報告でしたが、 指導医クラスの先生にも報告を行ってもらいました。 『第112回日本泌尿器科学会総会 学会参加報告 永田 祐二郎 2025年4月17~19日博多で開催された第112回日本泌尿器科学会総会に参加し発表させていただきました。私は「Immunohistochemical Expression of p53 and FGFR3 is a Potential Biomarker for Predicting Response to Enfortumab Vedotin in Metastatic Urothelial Carcinoma」という演題でした。 尿路上皮癌(UC)においてEnfortumab Vedotin(EV)はkey drugとなっています。しかし、UCはゲノム的にも分子的にも不均一な腫瘍で、この不均一性とEVの効果との関係はほとんどわかっていません。今回、UCの代表的な変異遺伝子であるTP53とFGFR3がそれぞれコードしているp53とFGFR3蛋白発現と、EVの有効性との関連を検討しました。予想通り、一定の意義は見出せましたが、今後はそのメカニズムに迫る基礎研究を行い、臨床におけるUC治療戦略への介入ができればと考えています。 発表が初日午前でしたので、その後はリラックスして学会を楽しみました。特に、留学中の上司である米国Rochester大学・宮本浩先生のInvited Lectureは、5年ぶりの再会ということもあって、本当に楽しみにしていました。宮本先生の洞察力と聡明さはますます磨きがかかっており、美しいご講演内容でした。その後、日米の師と写真撮影でき、とても幸せな時間を過ごせました(写真左:宮本教授、中:藤本名誉教授)。他にも、ロボット支援根治的前立腺全摘除術のエキスパートであるVipul Patel先生のご講演を拝聴できたこと、国内のトップランナーの先生方と知り合い情報交換できたことは大変刺激になりました。 今後も面白そうな学会に参加していこうと思います。』
2025.06.09 ブログ
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成長の道程
後期修練医の坂東太郎先生の、はじめての全国学会 リアルな感じがいいですね。 4年目になり、一学年下の後輩ができ、最近少し顔つきが変わってきましたね。 『第112回日本泌尿器科学会総会 参加報告 2025年4月17日〜19日に福岡市で開催された第112回日本泌尿器科学会総会に参加してきました。泌尿器科学会総会への参加及び発表はいずれも今回がはじめてであり、特に英語での抄録やポスター作成という形式には戸惑いもありましたが、医局員の皆様のサポートのもと進めることができました。 発表内容は転移性去勢感受性前立腺癌に対するTriplet療法についてでした。学会前には前立腺癌についてのワークショップに参加させていただき勉強の機会を得て、年明けには休暇を利用したオーストラリアでの短期語学留学も終え、気合い十分で臨みました。 私の発表自体は2日目であったことから、学会初日は場所の確認となんとなく講演を聞いてみようくらいの気軽な気持ちで会場入りしました。会場内はとても広く目的の場所に辿りつくのにまず一苦労し、講演会場はどこも満席と想像の一回りも二回りも大きな規模に圧倒されてしまいました。質疑応答も活発に行われており、学会の熱気を感じると同時に、発表への緊張が高まりました。2日目から突撃参加していれば学会の雰囲気に飲み込まれ、打ちのめされていたと思います。想定質問やその周辺知識を再度確認して発表に備えることとしました。研修医時代に北海道でお世話になった先生や後輩とも再会し、夜は一緒にもつ鍋を囲みながら旧交を温めることができ、充実した時間となりました。 緊張と前夜の胃もたれが相殺されたのか、発表は落ち着いて臨むことができました。第111回総会ではTriplet療法に関してまだ数えるほどしか演題数はなかったようですが、今回の私のセッションは全てTriplet療法に関しての演題であり、今まさにHOTな分野なのだと実感しました。Triplet療法は新しい治療法であり、臨床試験での効果や安全性は確認されていますが、実臨床ではまだ手探り状態です。特に、有害事象のコントロールについて、施設ごとに工夫がされており、他施設での取り組みを知る貴重な機会となりました。 一方で、分野の違う他セッションについては、内容についていけない場面ばかりで、自身の知識不足を痛感しました。また、残念ながらオーストラリア語学効果は乏しく、翻訳アプリを多用しておりました。臨床、研究、英語の全てにおいて更なる研鑽の必要性を再確認しました。今回の経験を糧にさらに精進していきたいと思います。 最後に、発表にあたりご指導いただきました富﨑先生、予演でご助言をいただきました医局員の皆様に感謝申し上げます。』
2025.06.03 ブログ
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6月5日泌尿器科説明会
今週木曜に迫りました、泌尿器科進路説明会。 今年はありがたいことに、すでに二人の6年生が入局志望していただきました。 6年生対象ですが、5年生の学生の皆さんで、少しでも興味がある方はぜひ参加してください。 通常、臨床実習や勧誘の会では若手医師との交流が多いと察します。 今回は特別企画として学内外から、10年目こえた中堅の先生をお呼びして、 これまでのキャリアの振り返りや泌尿器科の魅力をお伝えできればと思っています。 今年、福岡県で泌尿器科専攻プログラムを開始した3年目の先生は4大学あわせて22人…いま、ウロ科はアツイ!!!
2025.06.01 ブログ 臨床研修に関するお知らせ 泌尿器科の魅力
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地域に根差して
新小倉病院泌尿器科部長・病院副院長の濵砂良一先生(2015年~2017年当科准教授)がこのたび 小倉北区リバーウォークのそばにて開業されました。 近隣にて泌尿器科疾患でお悩みの方はぜひ一度相談されてみてください。 室町泌尿器科クリニック | 北九州市小倉 泌尿器科
2025.05.31 ブログ
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第315会福岡地方会参加記②
福岡地方会発表二人目は、8年目泌尿器科専門医、ただいま売り出し中の杉田佳弘先生(水泳部出身) 臨床データの解釈に四苦八苦しながらも、まとめ上げました。 『2025年2月22日に北九州国際会議場で第315回福岡地方会が開催されました。そこで「進行性尿路上皮癌に対するエンホルツマブ・ベドチン単剤療法のrelative dose intensityの検討」の演題で発表をさせて頂く機会を頂きました。珍しい症例報告や薬物の投与経験が多く発表される中で、臨床研究の内容について抜粋して発表する機会はこれまでになくスライドを作成する段階で試行錯誤を繰り返して大変勉強になりました。 私自身が臨床研究についてまだまだ知識が不足しており、そんな中で指導を頂きました湊先生を始めとする医局の先生方には多大なるご迷惑をおかけしたと思われます。そんな中でも熱心に指導を頂き改めて感謝を申し上げます。 臨床データをまとめ、必要な情報を取り出し、参考論文から読み取る考察、スライドに仕上げる作業は今まで経験がなく大変苦労致しました。しかしながら必要な情報がどれなのか、筆者が最も主張したい内容がどれなのかを意識しながら論文を読む作業により論文の内容に関してはこれまでよりも深い理解を得られたように感じます。今までの論文の読み方は目を通すのみで終了しており、内容に関して理解出来ていなかったのだなと改めて自覚しました。今回の経験を生かして日々の研鑽に生かし、今度は自分が筆頭著者になるように論文作成に邁進する所存です。 また今回は当医局が主幹で開催しており、医局員にはそれぞれ役割が分担されておりました。私と金子先生は発表があり、役割に関しても医局に配慮頂きました。お蔭様で当日の発表は気兼ねなく行うことが出来ました。改めて御礼申し上げます。ありがとうございました。』
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