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「ロボット支援前立腺全摘除術」について
2025.01.21
診療について
産業医科大学泌尿器科では、転移のない局所前立腺がんに対する手術療法として、従来行っていた開腹前立腺全摘除術と腹腔鏡下前立腺全摘除術に加え、手術支援ロボット「ダヴィンチ(daVinci)」の最新機種であるdaVinci Xiを用いた、「ロボット支援前立腺全摘除術」を2018年から標準治療として行っています。
ロボット支援手術とは?
手術支援ロボット「ダビンチ(daVinci)」は、内視鏡や鉗子と接続しそれらを動かす「ペイシェントカート(写真@)」、手術中の画像が映し出される「ビジョンカート(写真A)」、ロボットの操縦席である「サージョンコンソール(写真B)」の3つの機器によって構成されています。
ロボット支援手術では従来の腹腔鏡手術と同じように、いくつかの小さな穴からロボットに接続した内視鏡や鉗子を挿入し、それを泌尿器科医の操作して手術を行います。

ロボット支援手術の特長
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- 身体への負担が少ない
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数カ所の小さな切開部から手術を行うため、傷が小さく、出血も抑えられ、手術後の回復が早く、患者さんの負担が軽減されます。
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- 鮮明な3D(3次元)画像
- 術者が手術中に見るコンソールモニターには高画質で立体的な3Dハイビジョンシステムの手術画像が映し出されます。このことにより、より繊細な構造を確認することが可能となります。
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- 精密な動きを再現
- 医師がロボットアームに装着されている鉗子やメスを操作します。 ダビンチの鉗子は複数の関節構造を持ち、人間の手より大きな可動域を有し、さらに術者の手ぶれを補正する機能を備えています。
ロボット支援前立腺全摘除術のメリット
従来の手術(開腹前立腺全摘除術、腹腔鏡下前立腺全摘除術)と比べ、以下の点が優れていると言われています。
- 勃起機能の温存・回復
- 排尿機能のより早い回復
- 出血の抑制および輸血の必要性の低減
- 直腸を主とする他臓器損傷の低減
- 入院期間の短縮
よくある質問
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- ロボット手術は危険ではないのですか?
- A1. ダビンチ手術は、認定資格を取得し、トレーニングを積んだ医師によって行われます。医師をサポートするのが ロボットの役割で、ダビンチ自身が勝手に動作することはありません。 医師がロボットを活用し、より精緻に行う手術とお考えください。
また、ダビンチは今日までに世界中で約300万件(2016年1月現在)のさまざまな外科手術で使用されています。
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- 高額な費用がかかりますか?
- A2. 前立腺がんにおいては、2012年4月より健康保険が適用となりました。 また高額療養費制度も適用されます。
さいごに
- この度のロボット支援前立腺全摘除術が加わることにより、当科では現在本邦で保険適応のある前立腺がんに対する治療のほぼ全てを行うことが出来るようになりました。
- 私達は、患者さんの前立腺がんの病状、年齢や合併症など身体の状況、ご希望などを鑑みて、患者さんそれぞれに応じた最善の治療を提供致します。