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成長の道程3

後期修練医、4年目の坂東太郎先生の結石学会の参加記をお届けします。

4月に全国デビューを果たし、今回は手術トレーニングにも参加して、一皮むけた感じでしょうか。

最近3年目の先生の学会発表の様子が多かったですが、先輩もステップアップして頑張っています。

心なしか3年目の先生より頼もしさが出ている!?(以下写真)

 

『このたび、2025年8月29日から30日にかけて東京都で開催された日本尿路結石症学会第35回学術集会に参加してきました。私は「尿路結石に伴う閉塞性腎盂腎炎における重症化リスクの検討」について発表の機会をいただきました。普段、我々は閉塞性腎盂腎炎に対して、ごく当然のようにドレナージ目的で尿管ステントを留置しておりますが、実はガイドライン上に明確な適応が記載されているわけではありません。そこで今回の検討では、どのような因子を持つ患者が重症化しやすいのかを検討し、臨床的に意義のある知見を示すことを目的としました。

準備の過程では、研究のアウトカム設定が大きな課題となり、臨床的に意味のある指標をどのように統計学的に裏付けるかに本当に苦労しました。統計解析に本格的に取り組むのは今回が初めてであり、Rの基本的な使い方から丁寧にご指導していただいた松本先生には心より感謝申し上げます。また、データ収集にご協力いただいた医局員の皆様、発表に向けて数多くのご助言をいただきました先生方のおかげで、内容を一層充実させることができました。誠にありがとうございました。

学会期間中には、事前予約制のハンズオンセミナーにも参加いたしました。普段何気なく行っている尿管鏡操作やバスケットカテーテルの使用について、限られた手術時間の中で効率よく進めるためのポイントをエキスパートの先生方から直接学ぶことができ、大変貴重な経験となりました。約3時間のセミナーでしたが、知らず知らずのうちに出来上がってしまっていた手技上の癖を修正でき、今後の手術に直結する学びを得られたと実感しています。これまで、ほとんどハンズオンセミナーに参加したことがなかったので、今後は機会があれば是非また参加したいと思います。

発表準備から当日の質疑応答まで、苦労も多く緊張も伴いましたが、多くの学びや気づきを得られた有意義な機会となりました。今回の経験を糧に、日々の臨床現場に還元していけるよう努めてまいります。』

松本先生と一枚

内視鏡手術のハンズオンセミナーでのトレーニングの様子

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